降園時に子どもがイヤイヤしてしまう3つの理由とその対策法3選【保育園・こども園・幼稚園】

こんにちは。



世のおとうさんやおかあさん、保護者の方々は、日々仕事の後に園までお迎えに行きますよね。

この降園時、お迎えにきた保護者にとっては子どもに会えるとても嬉しい時間である反面、ひとつの悩みが出る場面でもあります。

それは、子どもが園から帰ろうとしないこと。


共働きの家庭の場合、お迎えが終わって一緒にお家に帰ったら、そこから料理開始…ということも多いと思います。

私もそのような時期がありました。仕事を終えて、子どもをお迎えに行き、一緒に自転車に乗って家に帰る。日によっては、途中でスーパーによってお買い物をする。家に帰ったら料理開始。時間のかかる料理だと、食べる時間はどんどん遅くなってしまいます。下手をすると食べ始めるのが8時なんてことも…

子どもの成長を考えると、早くご飯を食べてもらい、お風呂に入って、早い時間にお布団で寝かせてあげたい。この一連の流れを考えると、それぞれの作業は合理的に進めていきたいと思っちゃいますよね。

その第一段階でつまづくんです。

なにしろ、同じタイミングにお迎えにきてもらった友達と廊下を走りまわり、おしゃべりし、なかなか靴を履いてくれない…

この後のことも考えると、すっと靴を履いてもらってスムーズに自転車に乗ってもらいたいのに、その素振りすら見せてくれないなんてことも。

ただ、こんな風に靴をなかなか履いてくれず、子どもが降園を嫌がるのには理由があるんです。その理由をしっかりと理解したうえで対策を行えば、こどもが帰りたがらないことも減っていきます。

そこで、今回は、子どもが降園を嫌がる理由とその対策を紹介します。



子どもが降園を嫌がる理由3つ



子どもが降園の際に、帰るのを嫌がるのには、


ポイント

  • 子ども自身が句切りをつけていないから
  • 今を全力で楽しんでいるから
  • 保護者との時間を独占したいから




の3つの理由があるからです。どれも、子どもの思いが子ども自身の中で消化できていないのが原因です。

これらの理由について、以下で詳しく説明しますね。


子ども自身が句切りをつけていないから




実は、帰りたくない…と、ぐずる子どもたちもお迎え自体はとっても大好きなんですよ。

みんながまだ保育室で遊んでいるなかで、おとうさん、おかあさんや保護者がお迎えに来てくれるので、子どもは自分が特別になったような気持ちで誇らしく感じています。


では、なぜお迎えに来てくれて誇らしいのに、帰るのをぐずってしまうのか。


それは、そのお迎えの時に取り組んでいたことが気になっているのかもしれません。


お迎えに行ったときには、大抵子どもたちは何かに取り組んで集中して作業をしているものです。お絵描きだったり、パズルだったり、お歌だったり、おままごとだったり…

そこに保護者がお迎えくると、そこまで続いていた遊びが完全に打ち切られてしまいます。本当はこの後~の絵を描こうと思ってたのに、あのパズルをしようと思っていたのに…というように心の中にはモゾモゾしたものが残ってしまいます。

なので、そのモゾモゾを残したまま帰るのがなんとなく嫌で、靴を履かずにうろうろしてしまうんです。


今を全力で楽しんでいるから




大人たちは帰ってから、あれをしなくちゃ、これをしなくちゃとある程度のスケジュールを見通して活動をしていますよね。

それに対して子どもたちは、必ずしもスケジュールを見通して活動をしているわけではありません。毎日が新しいことの連続で、大人にとってはルーティンであっても、子どもにとっては、今日起こった新しい出来事と感じるんです。

なので、お迎えに行ってから園を出るまでの間に、「少しでも」気になる出来事があれば、すぐにそちらに意識が向いていきます。



保護者との時間を独占したいから




お迎えに行って、一緒にお家に帰った後のことを考えてみましょう。

お家でやることは、まず料理の準備、併せて選択も…と家事に追われることになります。つまり、子どもにとって私だけのおとうさん、おかあさんの時間にはならなくなってしまうんです。

子どもたちにとっては、お迎えから帰るまでの時間はおとうさん、おかあさんを独占できる時間になるんですね。

そんな自分にとっての楽しい時間を少しでも長くしたい、という思いがぐずりにつながってしまうんです。


子どもが自発的にお家に帰るようになる3つの方法



そこで、子どもがぐずることなく自発的にお家に帰るようになるには、子ども自身がこどもの思いを消化できるように導いてあげるのが一番です。

具体的には以下のような方法があります。

ポイント

  • お迎えの際にしているお遊びだけは待ってあげる
  • お家に帰った後についてのお話をする
  • いっしょにできることを誘う

お迎えの際にしているお遊びだけは待ってあげる




先ほどお伝えした帰りたくない理由の一つめにもあるように、子どものまだ遊びたかったのに…という思いを少しでも減らしてあげる必要があります。

そこで、お迎えの際には、まず何をしているのかを聞いて、お絵描きなら「あと~を描いたら」、パズルなら「あとピースを2つ埋めたら」、おままごとなら「お人形さんが出発の準備ができたら」というように1分程度で終わるような作業が終わったらと約束をして見守りましょう。

これだけでも、ある程度ですがやりたかったところまでできたという満足感が生まれ、お家に帰った後の生活に目を向けることができるようになります。

このように、早く帰りたい…と思いながらも待つことがかえって早く帰れる秘訣です。

なお、この方法による場合には担任の先生に一度相談するようにしてください。担任の先生は何も知らないと、お迎えの際に、そのまま子どもたちに「お迎えだよ」と声かけをしてしまい、子どもたちの作業を中断させてしまう可能性があります。

予め、子どもたちがなかなか帰りたがらないので少しだけ見守りたいと伝えていれば協力してくれると思います。


お家に帰った後についてのお話をする



園の玄関から出る前に様々なことに夢中になってしまうのは、お家に帰ってからどんな楽しいことがあるかをイメージできていないからです。なので、園から出る前にあるようなちょっとした出来事にも興味を持ち、なかなか帰ろうとしなくなってしまいます。

そこで、お家に帰ってからこんな楽しいことがある…と伝えてみましょう。

例えば、「今日の寝る前の絵本は何を読もう」とか、「今日の晩御飯はハンバーグにしようと思うけど、他に何か食べたいものはあるかな?」とかです。

何も特別な内容でなくても良いです。

子どもたちは普段の生活にも特別さを感じています。その時お話したことを後で実際にするだけで、「わたしの思いが通じた!」とうれしくなっちゃいます。

ただ、注意点がひとつ。「靴を履いてすぐ自転車に乗ってくれたら、家に帰ってから飴を食べよう。」といった条件を付ける言い方は絶対にしないようにしてください。

条件を付けてしまうと、子どもたちは、次回からも自転車に乗ったら〇〇してもらえると考えるようになります。そして、最終的には〇〇もらえないなら自転車には乗りたくない、と考えるようになります。

つまり、飴という報酬がなければ行動しなくなってしまうのです。

そうではなく、条件に関係なく、家に帰るとこんなに楽しいことがあるよ!と教えてあげることが大事です。


いっしょにできることを誘う



子どもが家に帰りたがらない理由の3つ目でお伝えした、子どもたちの独占したいという思い。それを大事にして、実際に言葉で伝えてあげましょう。

「お家に帰ったらお料理するけど、お料理お手伝いしてほしいなぁ」とか、「お家帰ったらお料理しなきゃならないし、洗濯物を畳むのを手伝ってほしいなぁ」というような感じです。

この際に、大事なのは、お母さんもする作業についてお手伝いをお願いすること。

同じ作業を一緒にすることで、子どもたちは変わらずおとうさん、おかあさんを独占できていると感じるようになります。


まとめ:スムーズに降園してゆったりとした晩を過ごそう



今回は、降園時に子どもがイヤイヤしてしまう3つの理由とその対策法3選を紹介しました。

帰るときに、子どもがぐずって辛い…と思うことなく、お家でみんなのんびり過ごせるのが一番です。

今回の対策法を活用して、ゆったりとした晩を過ごしましょう。